【アバン】

前回の「声優のための確定申告講座」!

開業届の記入の仕方に続いて、青色申告承認申請書の記入の仕方を説明しました。

これで、青色申告をするための事前の準備は整いました。

いよいよ、今回から、確定申告をするための書類作りへ!

 

過去分は、こちら。

声優のための確定申告講座 その1

声優のための確定申告講座 その2

声優のための確定申告講座 その3

声優のための確定申告講座 その4

声優のための確定申告講座 その5

 

【オープニング】

経費の集計方法について

(タイトルロゴがドーーーン)

確定申告をするにあたっては帳簿作りが大事です。

帳簿を作るために、今回は、経費の集計方法について説明したいと思います。

 

制作:戸塚税理士事務所

(みんな整列 Stand Up!!!!)

 

【Aパート】

経費になるもの。ならないもの。

単純に言ってしまうと、事業(声優業)をするのに必要な支出が経費になり、必要ない支出は経費になりません。

とは言っても、よく分からないと思いますので、科目ごとに見ていきたいと思います。

 

なお、ここに挙げるのは、あくまでも私の見解です。

経費になるかならないかは、個々人によって異なるため、全体を通しての明確な基準はありません。

したがって、税務署の職員さんによっても判断基準が異なるということは十分考えられます。

経費にするかしないか、経費にする場合、金額はいくらにするかの判断は、自己責任でお願いします。

 

地代家賃

アパート・マンションを賃借している場合の家賃。

駐車場や駐輪場を賃借している場合の賃借料。

 

アパート・マンションを事務所用・作業用に借りている場合は、賃料の100%が経費になります。

自宅で、台本チェックなどの作業をしている場合は、事業の利用部分と私的な利用部分で分けて考え、事業の利用部分だけが経費になります。

 

例えば、

家賃5万円

自宅の利用時間の60%を事業に使用

自宅の利用時間の40%を私的に使用

とした場合、5万円×60%で、3万円が経費になります。

この考え方を”按分”と言います。

この後も、何回も出てくるので覚えておいて下さい。

 

按分割合は、人によって異なると思いますので、ご自分の感覚で設定して下さい。

そこまで厳密である必要はありません。だいたいの感覚で大丈夫です。

 

水道光熱費

自宅・事務所で使用したガス料金、電気料金、水道料金、下水料金

 

自宅を事務所と兼用している場合、地代家賃のときと同じように、事業利用部分と私的利用部分で按分します。

按分割合は、地代家賃と同じでいいと思います。

 

旅費交通費

所属事務所やスタジオへ行ったとき、帰ったときの交通費。

遠方でのイベントなどのときに、自分で負担した宿泊費やそのときに使った食事代。

 

ICカードを利用している場合、実務上は、チャージの領収書があれば十分です。

ただ、今後は、どうなるか分からないので、日付・出発地・目的地・移動手段・移動先での目的は、その都度、控えておいた方が無難です。

 

事業用にチャージしたICカードで、私的な利用をしてはいけません。

事業用と私的利用用で、ICカードは分けるようにしましょう。

 

通信費

電話料金、インターネット利用料金、郵便料金など。

 

電話やインターネットなど、事業利用部分と私的利用部分を明確に分けられないものは、費用を利用割合に応じて按分します。

 

例えば、

電話料金1万円

事業利用80%

私的利用20%

とした場合、1万円×80%で、8,000円が経費になります。

なお、按分割合は、通信費一括で一つに決めてもいいですし、電話料金の按分割合、インターネット利用料金の按分割合など、個別に決めても構いません。

 

接待交際費

製作関係の人・事務所関係の人・顧問税理士などと一緒に食事に行ったときの食事代

製作現場に差し入れをしたときの商品・製品の購入代金

付き合いで購入した舞台のチケット代金

 

同僚の声優さんと一緒に行ったときの食事代も交際費に入れてしまっていいと思います。

ただし、一般の友人との食事代は、交際費には入りません。

 

後から帳簿を見たときに、誰と行った食事か、誰に贈った商品か、が分からなくならないように、レシートの裏面に対象者の名前や人数をメモするようにしましょう。

 

消耗品費

事業で使った文房具、パソコン・電話機などの設備の購入費用

コピー料金、印刷料金

 

いわゆる、雑貨と呼ばれるようなものの購入費用は、ここに該当します。

 

 

【アイキャッチ】

 

【Bパート】

ここから下の科目は、「収支内訳書」に載っていません。

科目の自由入力欄で、私がよく使う科目になります。

 

衣装費

イベント・舞台・収録などのために使う衣服やアクセサリなどの購入費用

 

衣服などで、普段着としても使用するものの場合、費用を利用割合に応じて按分します。

1つ1つ按分割合を決めるのがベストではありますが、大変面倒なので、すべてまとめた金額を一括で按分しても構いません。

 

美容費

イベント・舞台・収録などのために髪を整えた場合、メイクをした場合の費用

外見を維持・良くするためのサプリメントの購入費用や、スポーツジムの費用

 

美容の場合、100%事業のための出費とは言い切れない部分があるので、私的利用部分も含まれると判断して、一定割合を按分します。

 

研究費

ボイストレーニングの費用

オーディションのために購入した書籍の費用

歌の練習のために行ったカラオケの費用

演技の研究のために見た映画の費用

 

個人的な娯楽のために購入したものは、ここに入れてはいけません。

あくまでも、研究のために支出したものです。

 

発声補助費

声出しのために必要となる飲料や食べ物などの購入費用

 

ベストな発声をするために飲食物が必要となる場合、ここに計上します。

普段の食事などは入れてはいけません。

 

声帯維持費

マスク、のど飴など、喉のケアに必要なものの購入費用

 

声優さんにとっては、喉こそいちばん大事なものなので、ここは100%経費にします。

 

【エンディング】

経費についてのまとめ

最初に書いたことの繰り返しになりますが、事業に必要な支出が経費になり、必要ない支出は経費になりません。

必要かどうかの判断は、非常に難しい場合があります。

まずは、自分の判断で構いませんが、税務署に質問されたときに、必要であった旨を明確に回答できるようにしておくことが大事です。

何年も経った後に聞かれる場合もあるので、きちんと証明できるものやメモ書きなどを残すようにしましょう

 

【次回予告】

「声優のための確定申告講座 その7」では、もう少し経費関連のことをやります。

 

君は、生き延びることができるか。